事業再構築補助金の最新情報が公表されました。

令和3年2月15日、経済産業省より事業再構築補助金(中小企業等事業再構築促進事業)の最新情報が公表されました。本事業は、認定経営革新等支援機関(税理士等)による支援を受けて、中小企業等の思い切った事業再構築を後押しすることを目的として実施される、令和2年度第3次補正予算の目玉施策です。

 公募については複数回実施される予定ですが、第1回目の公募開始は3月頃、公募期間は1か月程度となる予定です。公募要領も公募開始と同時に公表されます。

(1)概要

経済産業省HPより

(2)活用イメージ

経済産業省HPより

(3)緊急事態宣言特別枠の創設

 緊急事態宣言により深刻な影響を受け、早期の事業再構築が必要な中小企業等については、「通常枠」で加点措置が行われます。更に、これらの事業者向けに「緊急事態宣言特別枠」が設けられ、補助率が引上げられます。仮に「特別枠」で不採択となったとしても、加点の上、通常枠で再審査されます。つまり、採択率が高くなる可能性があります。

経済産業省HPより

(4)中小企業・中堅企業の範囲

経済産業省HPより

(5)補助対象経費

経済産業省HPより

(6)事業計画の策定

 補助金の審査は、事業計画を基に行われます。採択されるためには、合理的で説得力のある事業計画の策定が必要です。事業計画は、認定経営革新等支援機関(税理士等)と相談しつつ作成します。

経済産業省HPより

(7)補助金受給までのプロセス・フォローアップ

 補助金は、事業者による支出を確認した後に支払われます。概算払制度が設けられる予定ですが、補助金交付要綱等に基づき、使途は確認されることとなります。事業計画は、補助事業期間終了後もフォローアップされ、補助事業終了後5年間、経営状況等について年次報告が必要です。

経済産業省HPより

(8)事前着手承認制度

 補助事業の着手(購入契約の締結等)は、原則として交付決定後ですが、公募開始後、事前着手申請を行い、承認された場合は、2月15日以降の設備の購入契約等が補助対象となります。ただし、設備の購入後に不採択となるリスクはあります。

経済産業省HPより

(9)事前準備

①GビズIDプライムアカウントの取得

 申請は全て電子申請となりますので、「GビズIDプライムアカウント」を事前に取得しておく必要があります。なお、GビズIDプライムアカウントの発行にはおおよそ2~3週間程度要すると言われています。詳細は「gBizID」ホームページを参照して下さい。また、GビズIDプライムアカウントの取得には印鑑証明書等が必要になります。

https://gbiz-id.go.jp/top/

②月次試算表・売上台帳の早期作成

 公募期間が1か月程度となる予定ですので、売上の減少要件の確認及び証明のためには、会計処理を早めに進めておくことが大切です。